八百富神社 御開帳 俳句・短歌
奉納作品一覧

令和7年4月5日から5月11日までの巳年式年大祭(本開帳)期間中の光景を詠んだ、俳句と短歌を募集しています。
応募してくださった作品を随時掲載して参ります。
ご応募くださった皆様、ありがとうございます。

八百富神社は、藤原俊成卿が竹生島から弁財天様を勧請されたことから創建されました。
藤原俊成卿は、千載和歌集の選者でもいらっしゃいます。
多くの方に和歌に親しんでいただき、俊成卿が愛した風光明媚な竹島の、また賑やかな大祭の風景を詠んでくださることを、嬉しく思います。

【俳句】

 長閑(のど)けしや
 七福神(しちふくじん)
 序(つい)で稚児(ちご)

 橋渡(はしわた)
 稚児行列(ちごぎょうれつ)
 花衣(はなごろも)

愛知県蒲郡市 中野 恵津子

 水温む
 海風強し
 竹島橋

 龍天に
 登る潮風
 強きなり

愛知県岡崎市 難波 敏憲

 島は春
 婆の口癖
 よっこらしょ

 空の青
 映し色増す
 春の海

愛知県蒲郡市 立川 美子

 「竹島」に
 謂れを知るや
 修法竹

 貝寄せや
 原生林に
 神の島

愛知県蒲郡市 鈴木 はるみ

 海鳴(うみな)りの
 ひゅうひゅ轟(とどろ)
 南風(みなみ)かな

 百段(ひゃくだん)
 八百富神社(やおとみじんじゃ)
 春の潮(しお)

東京都豊島区 遠藤 風琴

 良縁(りょうえん)
 祈(いの)る女(おんな)
 お開帳(かいちょう)

 記念樹(きねんじゅ)
 覆(おお)う竹島(たけしま)
 お開帳(かいちょう)

愛知県蒲郡市 小野田 初枝

 木もれ日に
 たたずむ社(やしろ)
 そよぐ風

 竹島(たけしま)
 御開帳(ごかいちょう)
 手を合わす

愛知県蒲郡市 藤田 基世

 御開帳
 海に輝く
 学童の書

 御開帳
 守って下さる
 神に合掌

愛知県蒲郡市 藤田 芳子

 春風に
 どっとしぶきの
 神の島

 竹島に
 清めさずかる
 春日中

愛知県刈谷市 青木 啓三

【短歌】

 竹島に 生ける歓び
 尋ひ来れば 爽風深み
 とんび舞う

 近景は 海遠景を
 冴え返す 八百富神に
 われら降りゆく

愛知県安城市 山本 和生

 橋渡る けがれを落とし
 竹島へ 光の中の
 御開帳

愛知県名古屋市 無言

 お稚児さん もすぐ着くよ
 竹島に フレーフレーと
 羽(て)をふるカモメ

愛知県蒲郡市 竹島 太郎

 若き頃 竹島橋を
 ひたすらに 夢を祈りて
 走って渡る

 餅投(もちな)げに
 孫らと共に
 喜びて 弁天様の
 大祭祝う

愛知県蒲郡市 竹内 恵子

 遥拝所に 桜花満ち
 海風に 巳年大祭の
 幟はためく

愛知県蒲郡市 本多 礼子

 橋渡(はしわた)
 君が大人に
 なる日にも
 きっと聞こえる
 今日の潮騒(しおさい)

 海風(うみかぜ)
 数多(あまた)の雲を
 吹き飛ばし
 いつしかすべて
 透明(とうめい)になる

愛知県名古屋市 釈迦郡 未来